歩きスマホ

「歩きスマホ」、略して「アホ」である。

 

歩きスマホをしている人は、歩きスマホが人に迷惑をかけていることを認識しているのだろうか。自分に向けられている冷ややかな目線を感じているのだろうか。

 

認識していない、感じていない、というのなら、歩きスマホは単純にその人が鈍感だということだ。要するに、アホだ。アホなのは構わないが、駅のホームなど、多いに人に迷惑をかける場所では控えていただきたい。

 

認識している、感じている、という人もいるだろう。その人は、歩きスマホはダメだと分かっていながら、あるいは、周囲からの厳しい目線にも気付きながら、それでもスマホをいじってしまう。たぶん「スマホ依存症」なのだ。これはアホというか、病気である。酒は麻薬の場合と同じように、しばらくスマホのない生活を送っていただきたい。

 

中には、自分なりの正義を持って、歩きスマホをしている人もいる。例えば、上司からのメールに即返信しなければならないとか、妻に「帰りに牛乳買ってきて」と言われ、返信しないと状況がややこしくなるケース。

そういった人は、LINEやメールを打つことの優先順位が1番高い。だから、周囲からうざがられることは許容範囲で、人に迷惑をかけてでもいいから、どうしてもLINEを返さなければならないのである。その場合の歩きスマホは、「アホ」ではない。というより、めちゃくちゃ賢い人でも、優先順位のつけ方ゆえにしてしまうのだ。一種の正義に基づいた行動であり、私にこれを否定する権限はない。許す。

 

ただ、1番やっかいなケースがある。それは、歩きながらスマホゲームをしている男!そして、歩きながらLINEマンガを読んでいる女!

 

そういった人は、紛れもなく「アホ」である。ゲームやマンガという趣味を持つことは素晴らしい。歩きながらも画面を見てしまうほどの熱中ぶりには敬意を表したい。

しかし、人に迷惑をかけてまで熱中すべきではない。私は、基本的に人の個性を尊重したいタイプの人間だが、ジコチューなやつは嫌いだ。自分の意見を言うやつは好きだが、人を傷つけることに抵抗がないような、道徳心のカケラもない人間は大嫌いだ。駅や商業施設といった人混みで、歩きながらゲームやマンガの画面を見ているようなやつは、ジコチューに決まっている。周りも見えてないし、人に迷惑をかけることと引き換えに自分の余暇を楽しんでいるゴミクズであり、天罰が下ればいいと思う。

 

そういう人には、上からチョークの粉まみれの黒板消しが降ってきたらいいと思う。あるいは、私が1億円の骨董品を正面に抱えて反対側から歩き、そいつとぶつかって1億円の骨董品を割り、そいつに1億円の賠償金を払わせたいとさえ思う。

 

とにかく「歩きスマホ」は「アホ」である。